これから、運送業界へ転職してトラック運転手として働く場合に
- 特別な資格は必要になるの?
- 持っていると有利になる資格とかあるの?
このような疑問を抱いている人は多いですよね。
もちろん、運転するトラックのサイズや種類に応じて「自動車免許」が必要です。
しかし、自動車免許以外にもトラックの種類や運送会社によっては、必要となる資格があります。
この記事では、トラック運転手になるために「必要な資格」を詳しく紹介します。
フォークリフト
まずは、運送屋・トラック運転手といったら定番の資格ともいえるフォークリフトです。
フォークリフトは、人間の力では持ち上げることができない、運ぶことができない物でも簡単に移動することが可能な動力付き荷役運搬車両のことで、国家資格になります。
荷物の積み下ろし作業に欠かせないため、工場や物流倉庫、市場や貨物ターミナルなど、様々な作業現場でとても重宝されています。
そのため、持っていると役立つことはもちろん、仕事の種類や選べる会社も多くなり、転職する際も有利です。
時間 日数 受 講 要 件 35時間 5日 どなたでも受講できます 31時間 4日 大型、中型又は普通自動車免許のいずれかを保有している方 *免許証が必要となります 15時間 3日 最大荷重1トン未満のフォークリフトの特別教育修了後、その運転業務に6ケ月以上従事された経験がある方 *特別教育修了証と証明書類が必要となります 11時間 2日 大型特殊自動車免許(カタピラ限定を除く)を保有している方 *免許証が必要となります自動車免許(普通以上)を保有し、かつ、最大荷重1トン未満のフォークリフトの特別教育修了後、その運転業務に3ケ月以上従事された経験がある方 *免許証、特別教育修了証と証明書類が必要となります 引用:キャタピラー教習所
取得費用は地域によって異なりますが、約4~5万円ほどです。
小型移動式クレーン運転士
小型移動式クレーン運転士とは、つり上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンを操作するために必要な国家資格です。
ユニック車に乗って仕事をする場合、小型移動式クレーンの資格が必要になります。
ユニック車とは、トラッククレーン車のことで一般的にユニック車と呼ばれることが多いです。
トラックの荷台に装備されているクレーンを自分で操作して荷物の積み込みや積み下ろしを行い、主に重量物や足場材、建築資材などの運搬に重宝されています。
ちなみに、小型移動式クレーンの資格はクレーンの操作までです。クレーンのフックを荷に掛け外し作業する際には「玉掛け作業者」の資格が必要になります。
つまり、ユニック車で荷物を吊って積み込む、そして荷降ろしする場合には「小型移動式クレーン」と「玉掛け作業車」の資格が必要ということです。
時間 日数 受 講 要 件 20時間 3日 どなたでも受講できます 16時間 3日 クレーン、デリック(旧クレーン運転士免許、旧デリック運転士免許含む)、揚貨装置いずれかの運転士免許を保有している方 *免許証が必要となります玉掛け技能講習を修了している方床上操作式クレーン運転技能講習を修了している方 *技能講習修了証が必要となります 引用:キャタピラー教習所
取得費用は地域によって異なりますが、約3~4万円ほどです。
ユニック車で仕事をする場合、次に紹介する「床上操作式クレーン」と「玉掛け作業者」も同時に取得することをオススメします。
床上操作式クレーン
出典:http://terukobayashi.com
床上操作式クレーンとは、つり上げ荷重が5トン以上のクレーンを操作するために必要な国家資格です。
工場や物流倉庫の天井に設置されている大きなクレーンのことを言います。
操作者が荷と共に前後左右に移動する方式のクレーンを床上操作式クレーンといい、5トン未満の全てのクレーンも操作可能です。
工場などで荷物を積み込む際に、荷主先や会社によってはトラック運転手自らが、工場の天井クレーンを操作して積み込む場合があります。
そのため、運送会社によっては床上操作式クレーンの資格を持っていると転職の際に有利になります。
また、小型移動式クレーンと同様、床上操作式クレーンの資格はクレーンの操作までとなっており、クレーンのフックを荷に掛け外し作業する際には「玉掛け作業者」の資格が必要になります。
時間 日数 受 講 要 件 20時間 3日 どなたでも受講できます 16時間 3日 移動式クレーン、デリック(旧デリック運転士免許含む)、揚貨装置いずれかの運転士免許を保有している方 *免許証が必要となります玉掛け技能講習を修了している方小型移動式クレーン運転技能講習を修了している方 *技能講習修了証が必要となります 引用:キャタピラー教習所
取得費用は地域によって異なりますが、3~5万円ほどです。
玉掛け作業者
出典:http://toansenta.com
玉掛け作業者とは、クレーン作業の際にクレーン操作とは別に必要な国家資格です。
小型移動式クレーンや床上操作式クレーンなど、全てのクレーンで荷を吊り上げる際に、フックを掛け外しする作業のことを「玉掛け」と呼びます。
トラック運転手としてユニック車に乗る場合
- 小型移動式クレーン
- 床上操作式クレーン
- 玉掛け作業者
以上の3つの資格を取得しておけるとベストです。
時間 日数 受 講 要 件 19時間 3日 どなたでも受講できます 15時間(1) 3日 玉掛けの特別教育終了後、1トン未満のクレーン、移動式クレーン、デリック、揚貨装置の玉掛け作業経験が6か月以上ある方
*特別教育修了証と証明書類が必要となります
(必要書類については、拠点に問合せ願います)15時間(2) 3日 移動式クレーン、またはデリック(旧クレーン運転士免許、旧デリック運転士免許含む)の運転士免許を保有している方
または、小型移動式クレーン、または床上操作式クレーンの技能講習修了証を持っている方
*免許証または技能講習修了証が必要となります引用:キャタピラー教習所
取得費用は地域によって異なりますが、2~3万円ほどです。
車両系建設機械運転者
出典:https://www.youtube.com
車両系建設機械運転者(整地・運搬・積込用及び掘削用)とは、3トン以上の建設機械の油圧ショベル、ホイールローダー、ブルドーザーなどの重機を運転できる国家資格です。
建設現場や道路工事現場などに重機を搬入する回送車の運転手はこの資格が必要になります。
また、ダンプ運転手として働く場合も運転手自らがショベルカーやホイールローダーに乗って積込み作業をすることもあるので、会社によっては必要になります。
時間 日数 受 講 要 件 38時間 5日 どなたでも受講できます 18時間 3日 機体質量が3トン未満の車両系建設機械の特別教育修了後、その運転業務に6ケ月以上従事された経験がある方
*特別教育修了証と証明書類が必要となります14時間 2日 大型特殊自動車免許を保有している方
*免許証が必要となります
不整地運搬車運転技能講習を修了している方
*技能講習修了証が必要となります
自動車免許(普通以上)を保有し、かつ、機体質量が3トン未満の車両系建設機械(整地等)の特別教育修了後、その運転業務に3ケ月以上従事された経験がある方
*免許証、特別教育修了証と証明書類が必要となります引用:キャタピラー教習所
取得費用は地域によって異なりますが、2日間・3日間の場合が4万円前後、5日間の場合は10万円前後となっています。
危険物取扱者
出典:https://www.youtube.com
危険物取扱者とは、消防法で指定されている「危険物」を取り扱う際に必要な国家資格です。
ガソリン、軽油、灯油などを輸送するタンクローリーの運転手として仕事をする場合に、この資格が必要になります。
危険物取扱者の資格は「甲種」「乙種」「丙種」の3種類に分かれており、それぞれ取り扱える危険物の種類が異なります。
その中でもタンクローリー運転手に必要なのは「乙種第4類」通称「乙4」ですが、丙種でも会社によっては乗ることが可能です。
また、これまで紹介してきた資格は学科や技能講習で取得できる資格でしたが、危険物取扱者は国家試験に合格しなければ取得できません。
試験手数料は以下の通りとなっています。
- 甲種 6.600円
- 乙種 4.600円
- 丙種 3.700円
自動車免許だけでもトラック運転手になれる!
これまで紹介してきた特別な資格をもっていなくても、小型車を運転できる普通免許をもっていればトラック運転手として仕事を始められます。
もちろん、中型免許や大型免許を取得していると就職活動の際に有利になりますが、運送業界は深刻な人手不足です。
そのため、2t車に乗ることができれば積極的に採用してくれる運送会社が増えてきています。
そこで「資格支援取得制度」のある会社であれば仕事で必要な免許や資格は、会社負担で取得できるので働きながらスキルアップを目指すことが可能です。
求人情報をチェックする際は、バックアップが充実している運送会社をピックアップしましょう。
まとめ
この記事では、トラック運転手になるために「必要な資格」を、紹介させていただきました。
運送業界でトラック運転手として働くためには、様々な資格があるということが分かっていただけたかと思います。
記事の内容を簡単にまとめると
- トラック運転手には自動車免許以外にも特別な資格が必要
- 運転するトラックの種類によって必要になる資格も様々
- それぞれ必要な資格は入社後に取得することが可能
以上になります。
この記事を読んで、転職への一歩を踏み出していただけたら幸いです。僕は、トラック運転手、これから乗る人たちを応援しています!